革靴を長く履いていくために、見逃せないのが「割れ」や「擦れ」の予防です。
今回は、REGAL(リーガル)の革靴に施した**“チャールズパッチ”修理**の事例をご紹介します。
修理内容は、親指・小指の付け根にあたる“ボールガース”の左右4箇所を補強。
大きくダメージが出る前のご相談だったため、「予防メンテナンス」としての修理となりました。
チャールズパッチとは?
チャールズパッチとは、革靴のアッパー(外側)に補強の革を縫い付けることで、
割れや摩耗が起きやすい箇所を補強する修理方法です。
今回補強したのは…
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左足:親指の付け根/小指の付け根
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右足:親指の付け根/小指の付け根
の**合計4箇所(左右のボールガース)**になります。
◆ボールガースってどこ?
ボールガースとは、足の中で最も広がる部分。
ちょうど親指の付け根から小指の下あたりの横ラインです。
この部分は歩行時に大きく屈曲する場所であり、
足の力が集中するため、革が疲労しやすく、ひび割れのリスクが高いエリアでもあります。
今回の靴は「ライニングが破れる前」の段階でした
今回お持ち込みいただいたリーガルの靴は、
ライニング(内側)はまだ破れていない状態でした。
「履き込んできて、そろそろ心配になってきた」という段階でのご相談。
割れが出る前にチャールズパッチを施すことで、革の寿命を延ばす予防メンテナンスになりました。
チャールズパッチの料金と目安
天草製作所では、チャールズパッチは**1箇所 7,700円(税込)〜**で承っております。
今回は4箇所の補強修理を行いました。
※靴の構造や状態によって前後する場合がありますので、お気軽にご相談ください。
革靴は「割れる前」が直しどき
チャールズパッチは、外見ではわかりにくい修理ですが、
革靴の未来にとっては非常に大きな意味を持つ補強です。
ひび割れが進行してからでは、革の状態によっては修理自体が難しくなることも。
“まだ履ける”今だからこそできる修理、それがチャールズパッチです。
革靴のメンテナンスに、ひと手間を。
チャールズパッチで、大切な一足を守りましょう。