今回お預かりしたのは、ギルドのMTOモデル「Rusty」。
スクエアトゥの端正なシルエットが印象的な一足です。
今回は、レザーソールのつま先にヴィンテージスチールを取り付ける修理をご依頼いただきました。
このRustyを見て、ふと20年近く前、私自身がギルドが運営していた手製靴学校に通っていた頃のことを思い出しました。
靴づくりを学んでいたあの頃の空気や手の感覚が、一瞬でよみがえるような気持ちになりました。
学校は今ではなくなってしまいましたが、ギルドの靴が来ると
それだけで、少し初心にかえるような気持ちになります。
今回は、スクエアトゥのフォルムに沿って、スチールが自然に馴染むよう丁寧に装着。
無理なく溶け込む仕上がりを目指し、細部を調整しながら作業しました。
長く履かれてきた一足が、また次の時間を歩き出す。
修理という仕事の中でも、こうした出会いはとても嬉しい瞬間です。
ご依頼、ありがとうございました。